次の文章を読み、その後にある質問に答えてください。 1 友人のリサが言う。 「私は信じているの。この世のどこかに必ず、私をありのまま受け入れてくれる、運命の人がいるって。そして、その人には必ず出会える。それは運命、だから」 2 リサは、人の目を引くほどの美人だ。3しかし、 30 歳を迎えようとしている今年も シングルである。4話を聞けば、恋愛がうまくいったためしがないらしい。 5そんな彼女が語っているのは典型的な「白馬の王子」理論である。6「白馬の王子」は童話由来の言葉だが、現代の事情に合われて説明すると、突然現れて、我慢強く待ち続けた女性を幸せにしてくれるすてきな人のことである。7童話の本を読んだり、恋愛小説を読んだりすることが多いでしょう。8「白雪姫」でいうと、山の奥、誰も知らないところで眠っているを見つけて、キスで目覚めさせた王子がまさにそれだ。 9白雪姫のようにいつまでも白馬の王子を待ち続ける女性が実に多い。10そして、王子が現れなかった場合は、「縁がなかった」「運命ではなかった」と言って、超自然の力のせいにする。 11だがしかし、彼女たちが無人島の住人でない限り、多くの場合は運命も運の良し悪しも関係ない。12白馬の王子が在庫切れになったわけでもない。13王子となかなか結ばれないのは、王子の定義と待ち方が根本的に間違っているからである。 14白馬の王子は王子であるわけで、「お金持ち」、「ハンサム」、「優しい」という性質が当然備わっていると考えがちだ。15しかし、「お金持ち」は別として、白雪姫を目覚めさせた王子がハンサムだったのかも、優しかったのかも、物語からは分からない。16分かるのは、死んでいるはずのにキスをするという、変わった男だということぐらいである。17この童話の初版を見ると、王子はキスをするのではなく、白雪姫の死体があまりにも美しかったので、それをガラスの棺ごと城に持ち帰ってしまう。18変わっているうえに、まったく勝手な人である。 19また、白雪姫の置かれた状況にも注目してもらいたい。20王子に出会うまで彼女がいた環境というのは実家のお城、 7 人の小人の家、そしてガラスの棺の中の三つのみ。21つまり、彼女は世間知らずで、接したことがある男性といえば、父親、 7 人の小人、王子ぐらいのものだろう。22彼らは森の中が暗くて住みにくい場所であることが分かっている。23そう考えると、ほかの選択肢がないのだから、王子はその場にいたというだけで彼女にとって「運命の人」になるわけである。 24それに引き換え、現代の待ち続ける姫たちは、王子候補を分析しすぎており、運命の人にかける希望が非常に高い。25「顔が~」「身長が~」「収入が~」「学歴が~」「服のセンスが~」「趣味が~」などなど、自分の理想と違えば、候補から外してしまうのだ。26白雪姫は選択の余地がなかったからこそ、王子と結ばれたのかもしれない。27頭に赤いリボンを結んで、森の動物たちと仲良くすることが彼女の仕事だった。 28またリサの言葉だが、「私の外見だけで近づく人はイヤ。29私の心と性格に魅力を感じてほしい」というのだ。30だが、これでは元も子もない。31白雪姫も、眠り姫も、シンデレラも、それぞれ性格もよく心もきれいだったのは確かだが、王子たちに選ばれた理由はその美しさだった。32王子たちは、彼女たちの性格や心のことなんて考えてはいなかったのだ。 33結局、姫が王子と結ばれたのは「かれがそこにいたから」であって、王子が姫に恋をしたのは「彼女の外見に魅力を感じた」からだった。34これに不満なら、目を覚まして、ガラスの棺を出たほうがよさそうだ。 1.文章の中に、関係のない文が三つ入っています。その 3 文を見つけて、それらの文の番号を書いてください。