発展問題 次の文章を読み、その後にある質問1~2に答えてください。 現在、日本は、年間の自殺者が3万人を超える という深刻な状態 となっており、この状態の改善のためにさまざまな取り組みがなされている。その1つが「いのちの電話」だ。 「日本いのちの電話連盟」は、電話を通して悩みを抱える人々の心の支えになっていこうというを行う団体の全国組織で、自殺予防のためにしている。対応に当たっているのは、みな、賃金をもらって働いている専門家ではなく、訓練を受け相談員として認定されたボランティアたちだ。相談料金は無料で、 24 時間いつでも電話を受け付けている支部も多い。また、相談者は名前を言う必要がなく、話した内容については秘密を守ってもらえるので、安心して悩みを打ち明けることができる。誰にも相談できず 1 人で悩んでいた相談者が、電話のおかげで自殺を思いとどまるというケースも多いようだ。このように、「いのちの電話」の果たしている社会的役割は大きいといえる。 しかし、近年は相談件数が急増しているうえ、 1 件の相談にある程度時間がかかるため、電話をかけてもつながらない という状況 が生まれ、問題になっている。よって、対応に当たる相談員数の確保が急がれるが、そのボランティアが年々集まりにくくなっているという。 その背後には、研修期間が1~2年と長く、研修費用も応募者が負担しなければならないうえに、電話は深夜の時間帯が多く、それに対応できる人が限られる といった事情 がある。加えて近年は、社会の高齢化が進んで親の介護に追われる人、不況の影響で経済的に厳しくなる人なども増え、相談員になりたいという気持ちはあっても余裕がないというのが実情のようだ。ボランティアの負担を減らす公的な支援も、今後は検討されるべきではないだろうか。 1 文章中の 「という深刻な状態」 、 「という状況」 、 「といった事情」 の内容はどこからどこまでですが、それぞれ [ ] で囲んでください。 2 (1)~(4)のうち、ア~ウのうち文の内容と合っているものに○、違っているものに×をつけてください。 (1)[ ] 「日本いのちの電話連盟」は悩みを抱える人たちがを行っている団体だ。 (2)[ ]1 人で悩んでいた人が、「いのちの電話 ] のおかげで自殺をやめたこともある。 (3)[ ] 相談員は全員ボランティアで、賃金をもらって働く専門家はいない。 (4)[ ] 近年は、親の介護に追われる人たちが、経済的に厳しくなって相談員ができなくなった。